ごみリサイクルプロジェクト(2007年~現在)

私たちは、ボリビアの公衆衛生および、生活環境の向上を支える活動を行っています。

ゴミのリサイクルや衛生概念の教育生ゴミのコンポスト事業や農業技術支援アマゾンの森林火災から生物を守り、森林保全を行う
技術支援を通して、現地の行政や市民が、問題意識を持ち、自律的な行動に繋がる人材育成、仕組み作りを行っています。

当会の紹介と活動の軌跡
ボリビア、日本での活動内容の紹介
ボリビアの文化や食べ物、人々の紹介

〜環境モデル都市の誕生〜

ボリビアでの活動・其の二で紹介した「エコサントイレ」は、トイレに溜まった汚物と灰を合わせておくことでより簡単に汚物を堆肥化することができる点が特徴である。現地では、住民のほとんどが農業従事者であったため、この堆肥を畑の作物に利用できると期待していた。

「エコサントイレ」が広まるうち、人々の間から湧き上がってきたのは「もっと堆肥を作りたい!」という声だった。畑に堆肥を入れることによって、作物の育ちは良くなり、収穫が増え、市場で売ることのできる量も増えて現金収入の増加につながる。そのことを実感した人々からの要請だった。

そんな現地の人々からの声を聞いた瀧本は、“生ごみを堆肥化する”というアイディアを思いつく。当時、現地では生ごみはポイ捨てされるか、ゴミとして出されるのが一般的だった。しかしこれを集めて堆肥化すればより多くの堆肥を住民たちが使うことができるようになると彼女は考えた。

瀧本は市役所と協力して地域に堆肥場を作り、生ごみの回収日を決めて、集めた生ごみを堆肥化するプロジェクトを実施した。現地の人々は生活の中で出る生ごみを一つの容器にまとめて、回収日に家の外へ出しておく。そこへ市役所とDIFARの担当者が乗った回収車がやってきて生ごみを集め、堆肥場に持っていくというシステムだ。回収日まで生ごみが腐らないように、住民には「床材」(※)を配り、それと混ぜ合わせることで生ごみの腐敗を抑えた。
現在コマラパ市は、堆肥作りを専門とする技術者が市役所の職員として雇用するようになり、また、環境モデル都市としてボリビア各地からだけでなく、パラグアイやブラジル等近隣諸国からも視察が訪れるほど有名になった。

2011年にDIFARがリサイクル事業の運営を市役所に任せ撤退した後も、生ごみ堆肥化のプロジェクトは地域の人々の手によってしっかりと引き継がれている。

活動期間:2007年~現在
実施規模:2000家族
プロジェクト対象地域
・コマラパ市
・バジェグランデ市
・パンパグランデ市