ボリビアの環境問題を考えるとき、その原因と改善の為の色々な試みにおいて資金、技術、経験などが不足していて自力での改善に限界があるのをいつも感じています。そのため日本をはじめとする先進諸国や国際機関などによる支援が不可欠といえると思います。
人口が増加し生活習慣の変化により、施設や制度が追い付いていないのも問題といえます。私たちが長年活動するバジェ地域でも、この20年間で大きくライフスタイルや生活習慣が変わりました。例えば、私がボリビアに赴任した時はテレビも電話も村には数台しかなく夜になるとテレビを持っている人がテレビを家の前に出しみんなが見られるようにしていました。そこに人だかりができ皆でサッカーの観戦や夜のドラマをみていたわけです。また電話も村に1台しかなかったので、電話をかける人、電話を待つ人の待合室みたいなところでおしゃべりしながら時間を過ごすのが当たり前でした。
20年たった今、テレビの普及は当たり前、携帯もほとんどの人たちが持っていてあちこちに立ったアンテナのおかげで特に不便なく連絡が取れます。またごみも、トウモロコシの皮に包まれたり、手渡しでもらっていたりしたものが今は100パーセントナイロンの袋にいれてくれます。その何分間だけ使われるうすいナイロン袋は道のところどころにお花のように枯れ木に引っかかって町中ゴミだらけ、、、です。
地球温暖化や気候の変化も原因で、ボリビアも近年未曽有の山火事が起きています。従来の焼き畑をする時期に突風が吹いたり、長い干ばつで乾燥した木や枯れ草が例年にないほど蓄積されりしているのも大きな山火事に発展するのも原因です。
そのような環境問題を少しでも改善するために働きかけているわけですが、環境への人々の意識や、環境を考慮した生活スタイルに変えていく、習慣を変えるというのが一番難しいと感じています。